すい臓がんの恐ろしさと早期発見の難しさについて

ガン
すい臓がんは沈黙の臓器と呼ばれ、早期発見が難しいがんです

すい臓がんの生存率と現状

日本人のがん全体の5年生存率は60%以上であるが、すい臓がんの5年生存率は10%未満とされている。これは他の主要ながん(胃がん、大腸がん、乳がんなど)の中で最も低い数値である。

すい臓がんは治療が難しく、がんの中で死亡率が最も高いことから「がんの王様」と呼ばれている。2019年には4万人以上がすい臓がんと診断され、毎年3万人以上が亡くなっている。死亡数は部位別で比較すると男性で4位、女性で3位となっており、患者数は年々増加している。

すい臓がんを公表した有名人

すい臓がんを公表した著名人も多い。元プロ野球監督の星野仙一氏、アップル創業者スティーブ・ジョブズ氏、評論家の森永卓郎氏などが挙げられる。

発症リスクと生活習慣との関係

近年の傾向として、食生活の変化や生活習慣病(糖尿病や肥満など)の増加がすい臓がんの発症リスクを高めていると考えられている。特に糖尿病患者は発症リスクが2倍以上に増加するとされ、日本における糖尿病の増加が今後の患者数のさらなる増加に影響を与える可能性がある。

早期発見の難しさと特徴

すい臓がんの最大の特徴は、早期発見が極めて難しいことである。すい臓は異常があっても症状が出にくく、発見時には手遅れとなることが多いため「沈黙の臓器」と呼ばれている。

他のがん(乳がんや大腸がんなど)ではスクリーニング検査による早期発見が可能だが、すい臓がんには一般的な検査法が確立されていない。そのため、患者の約8割は症状が出てから発見されるとされている。診断時にはすでにステージ4であるケースも多く、5年生存率は1%台にまで低下する。

すい臓がんの転移の速さ

すい臓がんは他のがんと比べて転移が速く、血流やリンパを通じて肝臓や肺など周囲の臓器へ早期に転移しやすいことも特徴である。

すい臓の構造と役割

すい臓はみぞおちの少し下、胃の後ろ側に位置し、頭部(とうぶ)、体部(たいぶ)、尾部(びぶ)の3つに分かれている。成人で長さ約15cm、幅3cm、厚さ2cm、重さ60〜100gの洋ナシのような形をした小さな臓器である。

すい臓には「外分泌機能」と「内分泌機能」という2つの重要な役割がある。外分泌機能は消化酵素を含むすい液を分泌し、脂肪やタンパク質、炭水化物の消化を助ける。一方、内分泌機能はインスリンやグルカゴンといったホルモンを分泌し、血糖値を調整する。特にインスリンは糖を細胞に取り込む役割を果たし、糖尿病との関係で重要視される。

すい臓がんの原因とリスク要因

すい臓がんの原因は完全には解明されていないが、リスク要因はいくつか知られている。家族歴がある場合は1.5〜4.5倍のリスク、糖尿病患者は約2倍のリスクを持つ。慢性すい炎では約15倍、肥満(BMI30以上)では1.3〜1.4倍、喫煙者は非喫煙者に比べて約2倍のリスクとされている。

特に糖尿病や慢性すい炎、肥満、高カロリー食、喫煙などが複合的に作用し、発症につながる可能性が高いと考えられている。

初期症状と特徴的なサイン

すい臓がんはサイレントキラーと呼ばれ、初期症状が乏しい。症状が現れた時には進行していることが多い。代表的な症状には腹痛や背中の痛み、黄疸、消化不良や下痢、急激な体重減少、糖尿病の急激な悪化などがある。

特に黄疸は比較的初期から現れることがあり、診断の重要な手がかりとなる。また、食事に関係なく続く腹痛や背中の痛みは他の病気と区別するための大切なサインである。


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